2026年04月15日

【Route 30/88】足場が取れました

足場が取れ、外観が現れてきました。

大屋根の水平ラインと、抑えた外壁の質感。
その中で、軒下の連続する柱が、静かにリズムをつくっています。

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アプローチは現在工事中。
コンクリート平板とタマリュウによって、足元の領域を整えていきます。

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屋根に守られた半外部の空間は、
内と外のあいだにもう一つの居場所をつくる装置でもあります。

1200mmの軒の出は、雨や日差しを受け止めながら、
人の動きや滞在をやわらかく受け入れるスケール。

杉の天井、リシン吹付の壁。
素材はあくまで控えめに、しかし確かな質感として空間を支えています。

完成まで、あと少し。
この場所が、どのように使われていくのか楽しみです。
現場の皆さんお疲れさまでした!


posted by コクトー at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Route 30/88 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月14日

インド・エジプト・中東|最終回

カイロを後にし、地中海沿いの街、アレクサンドリアへ。

(写真はカイロのラムセス駅)
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まず訪れたのは、ずっと見たかった新アレクサンドリア図書館。

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内部に入ると、天井から落ちてくる柔らかな光に驚かされます。
北向きに傾けられた開口部から取り込まれる自然光。
本を守りながら、人に優しい光を届ける設計です。

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空間は大きいのに、どこか静かで落ち着いていて、
「学ぶ」という行為そのものが尊重されているようでした。

この建築は単なる図書館ではなく、
かつて世界最大の知の中心だった「アレクサンドリア図書館」の再生です。

外壁に刻まれた世界中の文字は、人類の知の集積を象徴し、
建築そのものが「記憶装置」として存在していました。

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設計はノルウェーの建築家集団、スノヘッタ。
自然光や環境への配慮など、今でこそ当たり前になりつつある思想を、当時から丁寧に形にしていたことにも驚かされます。

海と歴史の境界

ファロスの灯台跡地に建つカーイト・ベイの要塞へ。

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この地中海の下には、今もファロスの大灯台の遺跡が静かに眠っているといわれています。
波の向こうに、見えない時間が積み重なっている。
そんな感覚が、とても印象的でした。

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アレクサンドリアで1泊した後、カイロ ハンハリーリ市場へ。

ちょうどラマダンの時期で、日没後のイフタールの時間。
現地の方に「一緒に食べよう」と声をかけてもらい、同じテーブルで食事をごちそうになりました。

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言葉は多くなくても、その場の空気と笑顔で十分に伝わるものがある。
ただただ、感謝です。

エジプトを後にし、カタールへ

I.M.ペイ設計のイスラム美術館
ジャン・ヌーヴェル設計のデザートローズ

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駆け足ではありましたが、現代建築のもう一つの到達点を垣間見ることができました。

最後に

インドでの現地調査、そしてエジプト・中東への旅から、気づけばもう2か月が経ちました。

その間に、世界は大きく変わりました。
中東の情勢は、決して遠くの出来事ではありません。

建築は、平和な時間の中で積み重ねられていくもの。
そして同時に、その土地の記憶を受け止め続ける存在でもあります。

だからこそ、建築が穏やかな時間の中で積み重ねられる世界であってほしいと、願います。

posted by コクトー at 17:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年03月31日

エジプト|カイロ・ギザ・サッカラ

インドからドバイを経由し、エジプト・カイロへ

到着後、まずはピラミッドへ向かいたい気持ちを抑え、朝食へ

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訪れたのは、1869年にエジプト副王の狩猟用別荘として建てられた建物を改修したホテル。
ピラミッドを正面に望むテラスでの時間は、
環境そのものが体験として立ち上がる場であった。

まずはスフィンクスへ。
そしてクフ王のピラミッド内部へと入る。

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内部の回廊は幅が狭く、勾配もきつい。
一方で、断面は大きく開かれ、
圧迫感よりも「高さ」によるスケールを強く感じる。

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極めてミニマルな空間でありながら、
断面操作によって身体感覚が揺さぶられる構成となっている。

暗さと不安定な足元は、
わずかな恐怖とともに、空間体験をより強いものにしていた。

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サッカラ

翌日はサッカラへ

ジェセル王の階段ピラミッドは、
建築家イムホテプによって設計された、世界最古級の石造建築である。

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マスタバの増築を重ねることで、
結果として現在の階段状の構成へと至ったプロセスは、
設計という行為の原初的な試行錯誤を感じさせる。

ウナス王のピラミッド内部

壁面にはピラミッド・テキストが刻まれ、
アラバスターに光を当てることで、
空間が内側から発光するように立ち上がる。

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暗闇の中でわずかな光に反応する素材。
その演出は、空間というよりも“現象”に近い。

さらに地下へ

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聖牛アピスを祀るための地下施設では、
巨大な石棺が連続する空間が現れる。

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光はほとんどなく、
スマートフォンの灯りのみで進む。

窮屈さはない。
しかしその静けさと暗さが、
強い神秘性を空間に与えている。

大エジプト博物館

午後は大エジプト博物館へ

ピラミッドとの幾何学的な関係を基盤に、
三角形のモチーフを反復するファサード。

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巨大な階段空間には王像が並び、
上りきった先にピラミッドが現れる構成は、
明確な空間演出として計画されている。

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強い自然光を制御しながら取り込むことで、
展示と建築の関係が丁寧に整理されている点も印象的であった。

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一日で巡るにはあまりにも密度が高い。

夜はナイル川をゆったりと眺める時間を過ごした。

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次回へ続く

posted by コクトー at 18:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする